けんさん

ライフ・オブ・デビッド・ゲイルのけんさんのレビュー・感想・評価

4.0
死刑廃止論をテーマとした異色のサスペンスであるが、エンディングに近いどんでん返しに加えて、ラストシーンでの更なる大どんでん返しに衝撃を受ける驚嘆の作品。

また衝撃的なラストシーンのみならず、常に観る側を「これからどうなって行くのか?」と言う緊張感に晒す展開は見事だった。

ただ、欲張りな注文ではあるが、少々物足りなさを感じたのは、死刑廃止の論点が「冤罪」に焦点を当てたストーリーとなっているので、この死刑廃止論と言うテーマが重いだけに、本質まで踏み込むことができていなかった点かな。

むしろ、ゲイルとハラウェイの取った「命の犠牲」と言う選択に、もっと大きなテーマである「生きることの意味」「死ぬことの意味」を問いかけているように思えた。
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