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書を捨てよ町へ出ようのキーのレビュー・感想・評価

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)
4.0
1971年の寺山修司監督作品。

鬱屈した青年の日常を描いた青春映画、というのが根っこにありながら、そこに白塗り人物達も登場するなど実験映画的なイメージ映像を随所にインサート、主人公の青年が冒頭と末尾で観客に話かけるというのも実験的。
新宿の歩行者天国での生々しいゲリラ撮影、ラストの主人公青年の観客へのアジテートも、心の中の怒りを刺激します。
それを彩るBGMは、柳田ヒロのオルガンを前面に出したハードなニュー・ロック。
カッコいい…たまらなくカッコいい…

ですが、上映時間137分は、ちと長いです。

二十数年ぶりの再鑑賞でしたが、前の鑑賞で一番印象に残ったのは長いエンディングロール。今回も一番感動的だったのは、同じくエンディングロール。
何故、このエンディングロールが感動的なのか、自分でもはっきりとはわからないのが不思議。
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