カルダモン

激突!のカルダモンのレビュー・感想・評価

激突!(1971年製作の映画)
5.0
小さな赤い車と巨大で汚いタンクローリーのチェイス。男と車と道。たったそれだけのミニマルな要素と、些細なことから予期せぬ方向へ転がるという王道。それが面白い。それ以外はいらない。ラストまでノンストップで描き切ってしまう力業に、勢いと工夫に元気をもらえる。

最後まで顔を見せないタンクローリーの運転手と、強烈な存在感を放つ車体はトラウマ級で、何故かケツのロゴ『FLAMMABLE』がやたらとブキミ。

スティーブン・スピルバーグ(当時24歳)のデビュー作、ということを念頭に置かずとも、画面からビンビン伝わるフレッシュさが魅力。
そして何よりデイヴィッド・マン(デニス・ウィーバー)の絶妙なビビり感、イラ感、焦り感が最高。
顔のTシャツあったら欲しい。