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銀座化粧のsadieのレビュー・感想・評価

銀座化粧(1951年製作の映画)
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ちょっと怪しい銀座の夜に生きる雪子(田中絹代)は今で言うシングルマザーである。それがゆえに強い心を持ち、困った人には愛情を振りまく。時には罪人を助けたりもする。

特にこれといったシナリオ立てはされていないため、ただ戦後間もない頃の銀座のネオンの雰囲気に酔いしれ、作中で起きるひとつひとつの下世話な話を楽しむといった作品。

この作品は小津作品のような洗練さは感じられないが、庶民的で名もなきどうしようもない人々に焦点を当てているところが特徴かと思う。

小津作品の「風の中の牝鶏」で主演を演じた田中絹代が出ているのも良い。見たことがある方であれば、どこか共通点も見いだせるのではないでしょうか?

また作中様々な場面で音楽が鳴り響き、いい感じに緩く、楽しめます。
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