少年のロスト・ヴァージニティはかくもなさけなくてパワフルで、しかし美しい!
哀しいのは、スーザンを囲む男も女もまあ見事に振り回される醜態ですね。でも彼女の媚態の前には誰も抗えないんだ。理性なんて役立たず。だからこそ、始終寒色で彩られる、初心でマザコンな15歳少年の奔放女性への、憧れを超えた初恋は、なるほど、甘酸っぱくないし暖かいわけがない。けど、その純度を拠り所に彼女を赤く染めるものがあった。暖色は恋と死のみ。
揺れる照明とイエローコート。迫り上がる水位。プールの中での鮮血が美しくなかったためしがない!パネルと抱き合う演出があったためしもない!
独創ここにあり。