死ぬほどの恋に落ちたんだ。
15歳の少年は職場の年上の女性に恋をしてしまう。
少年の思いは周りが見えなくなるほどまっすぐで強引。
僕を見つめてほしい。彼女に触れたい。
そんな気持ちが先走っているようで、青春と呼ぶにはあまりにも虚しい恋に思えました。
デジタルリマスターで鮮明に甦った作品ですが、その映像は最近の映画よりもずっと生々しくてダイレクトに伝わってきます。
ジャケット写真にもなっている、恋した女性にそっくりなパネルを抱いて水中を漂うシーンが本当に美しく印象的でした。
画面いっぱいに映し出された少年の瞳がガラスみたいに透き通っていて、今にも割れてしまいそうなほど綺麗。
女性の艶のない赤毛もなぜか惹かれてしまう。
なんて刹那的なんだろうと思ってしまったけれど、身を焦がすような恋ってあっという間で儚いものなのでしょう。
恋に落ちるのも一瞬だもの。
赤を纏った女性に寄り添い水中を漂う少年。
DEEP ENDに辿り着くまで。
今夜、僕は死ぬかもしれない。
リメイクせずに大切にしてもらいたい作品だと思いました。