早春の作品情報・感想・評価

「早春」に投稿された感想・評価

青春映画を代表する作品

最初と最後の赤色のペンキと血が印象的でした。
青山

青山の感想・評価

3.8

モテる女はヤバいよな。
本人に悪気はないのかもしれない。むしろそんなふうに思っちゃうモテないこっちの心根が歪んでるのが悪いのだろう。でも言わせて欲しい。

女ってクソだよな!!!

はい、というわけで、童貞少年がお姉さんに翻弄されちゃう悲しい映画です。

(あらすじ)
15歳のマイク少年は学校を辞めて公衆浴場に就職してそこの同僚の年上赤金髪お姉さんのスーザンにゾッコンになってしまう。しかし彼女には婚約者がいた!ショックのマイク少年はスーザンのストーカーになっていき......。


この童貞少年マイクくんもかなりなとこ美しいお顔をなさっているので私みたいなブサイクはちょっと反感を抱いてしまい最初は感情移入できませんでしたが、見ているうちにこいつなかなかキモいな?と思い始めてからは自分そっくりに見えてきました。まぁ私も美少年ですしね。

はじめての恋というのはおよそこんな感じですね。川谷絵音は「経験とともに恋が下手になる」と書いていますが、それは2回目以降。とにかく初回は一番ダントツ下手。思い出すだけで思い出したくなくなるほどの最悪な黒歴史ですが、マイクくんの下手くそっぷりに否応なく思い出さされてしまいます。銀杏BOYZは「学校帰りに君の後ろをつけてみたんだよ」と書いていますが、私もそうでした。マイクくんも学校帰りでこそないですが、彼女の後をつけます。そのシーンはやたらとコミカルに描かれていますが、だからこそあの頃の側から見たら滑稽であろう自分を思い出して消したくなるのです、記憶を。

それでですね、ヒロインのスーザンとかいう女が、もう少年の人生を狂わせちゃうほどの魅力をたしかにむんむんと発散しているのですよ。銀杏並木みたいなきれいな黄色い髪とちょっと翳のある美貌。これは男子はやられちゃいますよな!そして婚約者がいながらいちいちちょっかいをかけてきやがる。だ〜〜めだこりゃ!
それで映像自体もくすんだパステルカラーみたいなアメリカじゃなくてヨーロッパ的な日曜日の朝みたいな気だるさと美しさと儚さの入り混ざった感じの色使いが最高で、そこに彼女の髪と黄色いコート(エロい!)が映えるんですよね。

そんなわけで、観客もマイクくんと一緒にスーザンに翻弄されながら映画の世界に没入してしまうわけです。そして、彼とともに、徐々に来るっていってしまうのです。

そして、2人きりの水のないプールでのラストシーンの美しさと残酷さとなんか諸々のエモーションよ!プールの水が少しずつ溜まっていくように、私の心にも余韻がじわじわと込み上げてきました。とまぁそれらしいこと言ったのでおしまい!
R

Rの感想・評価

4.5
何かホントに何とも言えない美しさと何とも言えない気持ち悪さを備えた不思議な映画だった。ストレートに面白いですかと言われたら、うーん、どうでしょう、ってなるけど、独特な魅力があり、ある種の人々にとって非常にアピーリングであることは確実だと思う。主人公は恋愛もセックスも未経験の15歳の美少年マイク。彼が公営プール兼公衆個室浴場のバイトとして雇われるところから話が始まる。そこで働いてる赤毛の美女スーに仕事を教えてもらい、男子は男性個室、女子は女性個室を担当すると教わるのだが、時々スワッピングしましょう、と言われ、なんでだろーと思ってると、何とスーはおっさん客を相手に売春行為をしてるのです。で、マイクもおばはんに言い寄られてチップをもらったりする。マイクは自分のことをからかったり面倒見てくれたりするスーに恋するようになり、スーのプロミスキュアスなライフスタイルと、スーに馬面のキモい婚約者がいることに、悶絶級の苦しみを感ずるようになる。そして遂にはストーカー的に彼女のあとをつけるようになる、という流れ。シンボリックなショットの積み重ねと印象的な白と赤の色彩で、ショッキングなエンディングへとジリジリ進んでいく感じはとても好きやし、雰囲気もフレッシュでヨーロッパ的な開放感とユーモアがありいい感じ。イカ臭くエレクトした一般的なcherry思春期がおありの方々や、まさにその渦中にいる諸君には、大きく心打たれるものがあるだろうと推測するが、ボク個人にはこれに類する感情を経験したことがなかった……いや、あったかなー? んー。ビミョーなとこ。ぐらいの感じなので、あまり自分事としてマイク君の体験に共感できなかった。よって理知的には面白いものの、感情的に楽しめず、うん、よかったんじゃない、くらいの熱度に終わってしまった。すごい名作と言われてるので、ちょっと残念。ただ、終盤のプールで雪を溶かすシーンは、マイク君の気持ちに立つと非常にウキウキするシーンである一方、その目的とシーンの美しさのギャップが面白いし、そのあとのおやまあなシーンでは、おやまあってなったし。ちなみにあれはどっちだったんでしょうね。不発だったのか早春だったのか。気になるところ。最後の展開は非常に鮮烈で、忘れがたい印象を残します。てか、全編、不思議なくらいイメージがくっきり記憶に残る。一度見たら忘れられない作品なんだろうなー、故にこんなに有名なんでしょうね。もう一回見てみようかな。ちなみに、マイクを演じるジョンモルダーブラウンはボクの好きなタイプの男子ではないが、純愛とスペルマが破裂せんばかりの、青々としたショタっけをふんぷんに漂わせた美少年で、すごく女子受けする気がしました。けど現実の童貞たちはこんなに美しくないよ。無念なり。まーそりゃあんくらいの年でスーみたいな蠱惑的な女に出会ったら大変だろうね、まったく。悶々が止まらなかろうぞ。

と、↑書いてからひと月ほど寝かしてみたところ、不思議なことにすごく映画の印象が自分のなかで育って広がっていっているような感じがする。記憶が結晶化してキラキラしてる。不思議な映画。まるで思春期の記憶のよう。ナルホドー。これがこの映画の魔力なのか。と感じている。そのうちもっかい見てみねばなるまい。
食パン

食パンの感想・評価

2.0
ポーランド映画初めてだったけど、アーティスティックな『中学聖日記』だった。童貞でマザコンのイケメンが同僚で婚約者持ちの若い女を好きになってストーキング、そして行き過ぎた行動に…中学聖日記の方が少年の心が手に取るように判って切なかったが、こちらはスコリモフスキの卓越した映像の美的センスで描かれているから映像は印象に残るが共感や理解あまりできず眺めてるだけだったけど終わり方良くて唸った。高評価の人がこれだけいるので僕には想像力がないのだと思わざるを得ない…勿論感じ方は人それぞれだが。
greatman

greatmanの感想・評価

3.7
【一言で言うと】
「ド直球すぎる恋心」

[あらすじ]
ロンドンの公衆浴場に就職した15歳のマイクは、そこで働く年上の女性スーザンに恋心を抱く。だが婚約者がいながら別の年上男性ともつきあう彼女の奔放な性生活を知るうち、マイクの彼女ヘの執着は徐々にエスカレートしていく...。

いや凄いわ😅www
よくぞここまで男の妄想を忠実に再現してくれたもんだε-(´∀`; )
しかも50年前の作品っていうのが凄いです(;´д`)...

とにかくスーザンがスゲー小悪魔(゚o゚;;
婚約者がいるのにも関わらず他の男と不倫関係を持ったり、終いには15歳のまだ恋の“こ”の字も知らない少年をたぶらかすわけですから...まさに昼顔以上にドロドロとした展開(^_^;)

しかし、そんな展開でさえ霞んでしまうかのような少年の恋する故に起こす狂気の奇行の数々。

多くは言えませんが、特にホットドッグを買いまくるシーンはちょっと引くどころかかなりゾッとしました😰
自分でも恋する気持ちは痛いほど分かるけど、流石にあそこまでの行動をしようと思えない...むしろストーカーで捕まっちゃう😓...

そしてラストのあの衝撃的なシーンはもう自分でも理解不能。
そこまでして彼女にアタックしたいのかコイツは...まぁあれは違う意味でアタックなんですけど😅

まぁとにかく恋をするっていうシチュエーションって、よく日本の青春映画でもあるもどかしい気持ちや、甘酸っぱい雰囲気などが考えられますが、そんな既存の概念をぶっ壊しにかかっている。
確かに今作は背景のコントラスト然りなかなか凄い映画だと思いますが、一歩間違えたらただのど変態映画に仕上がってたはずです。
そこをアンバランスな感覚で作りあげたスコリモフスキ監督。お見事としか言いようがない。

ただあの少年のようなアタックが出来るか出来ないかで言われると、多分死んでも出来ないかもしれん~_~;...
天然水

天然水の感想・評価

4.0
そういえば恋って狂気だったなというのをまざまざと見せつけられて唇を噛んだ
スコリモフスキは「エッセンシャル・キリング」以来。
痛い。痛い。痛い。氷雪の降る中のマラソンのように。CANの音楽が良い。
童貞を滑稽に、残酷に、美しく描いた映画。リビドーが抑えられず溢れ出す主人公のように、映像もメタファーが過剰すぎてお腹いっぱい。
安達哲の漫画「さくらの唄」が一瞬頭をよぎったけれども、最後までママと呟く主人公は欲望に暴走する赤ちゃんだった。公衆浴場のヌメっとした閉塞感、湿った鮮やかな色彩は良かった。彼女の看板と共に裸でプールに沈むのは名シーン。
衝撃作です!感情、性、思春期、何もかもストレートで大爆発です。カオスでした。ラストの衝撃までずっと全速力で主人公は駆け抜けるのですが途中何やってんだよ!と思うシーン炸裂で今までみた作品の中でもだいぶヤバいやつかもしれません。笑 そうとうというかイカれてるぐらい不器用です。

周りに出てくる人達もエッチなおじさん教師、ヤリマンヒロインとだいぶヤバめでした。途中出てくるホットドッグの店員ぐらいしかまともなやついないんじゃないかなぐらいみんな本能のままに生きてました。

葛藤がたくさん描かれた青春映画ですね。

監督はイエジースコリモフスキ。最近だとイレブンミニッツを撮った監督でイレブンミニッツの斬新な映画構成より今作の方が衝撃でした
2018.6.7 @ ユジク阿佐ヶ谷
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