イチロヲ

極道戦国志 不動のイチロヲのレビュー・感想・評価

極道戦国志 不動(1996年製作の映画)
4.0
極道の家系に生まれた優等生の青年(谷原章介)が、父親(峰岸徹)の私利私欲により犠牲にされた兄を弔うべく、復讐を成し遂げていく。谷村ひとしの同名コミックを映像化している、バイオレンス・アクション。

全編に渡りアナーキズムが迸っている、三池崇史監督の成人向け路線。映画監督のキャリアが浅い時期の作品だが、「殺し屋1」「極道恐怖大劇場 牛頭」の前夜祭のような雰囲気に満ち足りており、すでに作家性の本質部分が見えている。

物語内容は、暴力と不条理が支配する社会に触れた高校生が、ダークヒーロー的な立ち位置になるというもの。小学生や女子高生までもが主人公に雇われており、粛々と任務を遂行していく。

ストリッパーによる花電車を利用した暗殺行為が刺激的。マンカインド(WWEのレスラー)のような出で立ちで復活を果たす高野拳磁にも大興奮。ただし、続編在りきのため、ラスボス(竹内力)の目前で尻切れトンボになっている。
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