ハマジン

彼奴(きやつ)は顔役だ!のハマジンのレビュー・感想・評価

彼奴(きやつ)は顔役だ!(1939年製作の映画)
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禁酒法時代の狂騒を駆け抜けた1人のギャングの興亡史(第1次世界大戦後に帰還兵が陥った深刻な失業問題が色濃く反映されている)であると同時に、愛する対象と決して視線が合わない切なすぎる片思い映画でもあり。「酒場ではミルクしか飲めない下戸の酒密売人」というジェームズ・キャグニーのキャラクター設定がとても魅力的。
終盤雪の中をよろめきながら走るキャグニーの姿をとらえた感動的なトラック・ショットは、後のレオス・カラックス映画におけるドニ・ラヴァンに引き継がれていると思う。傑作。
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