ショーン・ペンの2個目の監督作品。処女作のインディアン・ランナーは観てないけど、イントゥ・ザ・ワイルドは良かった。なのにこれは、良くラジー賞行きにならなかったな…といったレベルでした。物語としてはOKですが、素人臭い所が目立ちます。
無駄でオーバーなカメラワークやおかしな編集、「シットコム内でウケる話として出て来そうな、才能有ると勘違いしたド素人が作ったオフ・ブロードウェイのエキセントリックな芝居での知的振りたい会話」めいたダサい対話シーンとかが素人臭くてしょうがなかった。
なので題材について大真面目に分析すると馬鹿馬鹿しいかなと思いますが、折角なので。
ジャック・ニコルソンは間抜けなウザいジジイっぷりが半端無かったです。演技じゃないのかもw。1番純粋な人が1番荒んでしまうんですね、こうゆう時。The Wildのウィザースプーン然りです。それは電話でメソメソ言うシーンで、痛々しく体現されてました。
アンジェリカ・ヒューストンはニートにクリアに芝居をしてました。そこは流石で、ゴールデン・グローブノミニーをゲット。映画部門のドラマ部門の女優部門のサポーティング・ロール部門にね…
ってな訳でたぶんショーン・ペンを誰も貶めたくないからでしょうか、ラジー行きに迄はなりませんでしたが、私は結構「なんだこりゃ」ってシーンが有りました。けれどそこは、重苦しいテーマに巧く隠れて大丈夫なのかも知れませんし、デビッドモースが凄く良い感じで、この作品を救っています。罪悪感に苛まれ乍らも普通に生活してユーモアも持ちつつって感じで現実的でした。凄くあちこちで見る俳優さんですが、この辺りから出始めたんですね。この後にダンサーITDですから。
「定義は?」と訊かれ
↓
「踊りましょう!」とかっつって
↓
♬ソルトンペパ
とか俺笑っちゃって駄目でした。
ロビン・ライトは良くやったな…
ただこれが「深刻になり過ぎずに。」って事の伏線で、終盤の半分ニコニコな鬼ごっこに繋がるんだとしたら…許してやれんこともない。けどやっぱ痛いな、あのシーンは…選曲かなあ…ショーン・ペンのセンスを疑う