ナツミオ

ダイヤルMを廻せ!のナツミオのレビュー・感想・評価

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)
4.2
NHK-BSPプレミアムシネマ
録画鑑賞
過去鑑賞も電話シーンくらいしか記憶になく、ほぼ初見状態。
完全犯罪のサスペンスとグレース・ケリーのクール・ビューティに見惚れる名作‼️

巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督がグレース・ケリーと初めて組んだ傑作サスペンス。

受賞
・ニューヨーク映画批評家協会賞 主演女優賞:グレース・ケリー(『喝采』『裏窓』での演技も含めた受賞)

・ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 助演男優賞:ジョン・ウィリアムズ(『麗しのサブリナ』での演技も含めた受賞)

原題 『Dial M for Murder』

1954年米作品
監督 アルフレッド・ヒッチコック
原作・脚本 フレデリック・ノット
撮影 ロバート・バークス
音楽 ディミトリ・ティオムキン
出演 レイ・ミランド グレース・ケリー ロバート・カミングス ジョン・ウィリアムズ アンソニー・ドーソン

(WOWOW番組内容より)
ロンドンのアパートで暮らすトニー(ミランド)とマーゴ(ケリー)のウェンディス夫妻は、一見仲の良い夫婦だったが、関係は冷え切っていた。
ある日、マーゴの浮気を知ったトニーは、妻を殺害する完全犯罪を企てるが、想定外の事態が発生、犯罪計画は思わぬ方向へ…。

ブロードウェイの舞台劇を映画化、アパートの一室という閉ざされた空間を生かした監督の演出が冴える。

主な登場人物はトニーとマーゴ夫妻、マーゴの不倫相手で米国の推理作家マーク・ハリディ(カミングス)、警察のハバード警部(ウィリアムズ)、トニーの大学同窓生スワン(ドーソン)。

トニーの用意周到さ、1年前から計画した完全犯罪。
同窓生スワンへの巧みな誘導、自身の計画犯罪を依頼するしたたかさ。

しかし、この完全犯罪の歯車が少しづつ狂っていくところや、マーゴの絶望感、そして愛人で推理作家マークがマーゴを救うべく新たな仮説を立てる、頼りなさそうなハバード警部の後半の見事な手際など見所は多く楽しめる。

何より、グレース・ケリーの美しさは、この1954年、翌年でピークを迎え、モナコ公妃として電撃引退する。ヒッチコック監督もお気に入りだったようで、次作『裏窓』でも彼女を起用。
個人的には、『裏窓』の方が好きな作品。ケリーの美しさもより際立っていると感じる。

夫トニー役ミランドは、時にジェームス・スチュアートにも見える俳優さん。本作のイメージはスチュアートには合わないかな?
ハリウッド・スターとして息の長い活躍をした名優。

脇役だが、ハバード警部役のウィリアムズも、私の好きな名作で登場する名優さん。
『情婦』の弁護士役や、『麗しのサブリナ』のお父さん役が印象深い。

お約束の監督シーンは、見逃して2回目で発見。こんな処に⁈
パーティシーンの後ろばかり注視してました……。

クライム・サスペンスの古典的名作。

アメリカAFI(2001)『スリルを感じる映画ベスト100』の48位にランクイン。
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