ゆきゆき

ビロウのゆきゆきのレビュー・感想・評価

ビロウ(2002年製作の映画)
3.5
潜水艦という海中の密室が舞台のサスペンス・ホラー。

海で亡くなった者たちの祟りという題材自体は古の航海時代からあるもので、それが(第二次大戦当時の)最新の潜水艦の中で巻き起こるのが面白いですね。劇中で起こる数々の怪奇現象と乗員同士の疑心暗鬼が組み合わさって、それが人間の仕業なのか死んだ船長の仕業なのか、それとも酸素欠乏による幻覚なのか翻弄させてくれます。

一方で船長の死絡みの真相は「いくらなんでもあり得るか?」というものでリアリティは薄い。ヒロインの存在にしても「潜水艦に女性を乗せると不幸になる」というジンクスで状況を煽る以上のものにはなっていない。まあ、女性がいないと画面が暑苦しい野郎どもばかりとなってしまう、という制作側の事情はわかる。
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