【 3時間43分の国立劇団観察日記 】
コメディといっても、フランス語のComédieは演劇を意味するもの。
パリにある国立劇団〈コメディ・フランセーズ〉を1994〜5年に舞台裏を密着取材したワイズマン得意の長尺ドキュメンタリー。まさに体験、観察する映画。
そして、時折映るパリの街角の風景。劇場の周囲。セーヌ河岸(雨や季節の影響で道路に水が溢れていたりしてたけど)などが印象的。
コメディ・フランセーズ(仏: Comédie-Française)とは :
・1680年に結成されたフランス国立劇団
・場所はルーブル美術館北側、パリ1区
・座席数約900席、以前は2,000席あった
・別名<テアトル・フランセ>、<モリエールの家>
・演目は古典含めて3,000以上、
ヴォルテール、ボーマルシェ、ユーゴー等
・ヴュー・コロンビエという現代劇を
上演する第2劇場がパリ6区にある
・責任者、支配人も演劇監督兼役者。
撮影時はジャン・ピエール・ミケル
このドキュメンタリーで印象的だった事 :
・演目の舞台稽古、議論が存分に見れる
・劇団の運営法を関係者が会議するところ
・劇団の年金制度について議論するところ
・大道具倉庫、小道具製作現場が見れる
・劇場のことをメゾン(家)と呼ぶところ
・観客席から結構笑い声も聞こえたりする
・舞台袖や楽屋の様子がリアルに見れる
・パリの風景が時折インサートされる
・100歳の元女優を祝う劇団関係者たち
・フランス国歌ラ・マルセイエーズが締め
ちなみに作品中にリハや本番で使われた演劇はラシーヌ「ラ・テバイット」、モリエール「ドン・ジュアン」、マリヴォー「二重の不実」、フェドー「アメリーを頼む」の4作品。
<コメディ・フランセーズのいま>
https://www.comedie-francaise.fr/
コメディ・フランセーズはwebサイトもあって、2022年はモリエール生誕400年イベントがあって「人間嫌い」「タルチュフ」「守銭奴」「病は気から」「ドン・ジュアン」など、上演される盛り上がり。