ロックウェルアイズ

ムカデ人間のロックウェルアイズのレビュー・感想・評価

ムカデ人間(2009年製作の映画)
4.4
シャム双生児分離手術の名医・ヨーゼフ・ハイターにはある夢があった。
いつも“離して”ばかりの彼にとっての夢。
それはそう、
つ・な・げ・て・み・た・い
ある夜、雨の中で彼の家に迷い込んでしまった2人の女性はあまりに残酷で変態な仕打ちを受けることとなる…

最低で最悪で最高。
言わずと知れた変態映画の伝説的名作。
内容はタイトル以上でも以下でもないが、この出オチ感のあるテーマでしっかりストーリーが組み立てられているので、引き込まれるように観てしまった。
正直、グロ描写は思ったほどない。
縫合部分も包帯で隠されているし、そもそもハイター博士は医者なので、これはちゃんと“手術”なのだ(しかも医学的に見てもこの手術は可能らしい)。
にも関わらず、この変態っぷり。
名ゼリフ「ごめんよ…」だったり、3匹の犬の写真や墓だったり、実際には見せないけどこちらに想像させて不快にさせる(?)映像表現が上手かった。
今回3部作を続けて観たが、やはりムカデ人間は1だけだなと思うし、続編が作られるだけのことはあるとも感じた。

そして、この映画最大の功労者である日本人俳優、北村昭博に大きな拍手を送りたい。
ハイター博士役のディーター・ラーザーのクセも十分凄かったが、そんな彼の不気味な印象をも食ってしまう北村昭博の破壊力たるや。
日本なめんなよ!
マジで日本人の誇りです。
異質な空間に響き渡る異質な関西弁。
彼がいなかったらこの映画そんなに好きになってなかったと思う。
監督ありがとう‼︎

おすすめはしないけど、観て損はしない。
めちゃくちゃ面白かった。
ちょっとフィルマレビューの点数低すぎるのが解せないけど。