来夢

チェ 28歳の革命の来夢のレビュー・感想・評価

チェ 28歳の革命(2008年製作の映画)
3.9
ベニチオ・デル・トロがチェ・ゲバラを演じると聞いて。
思ってたよりもかなりドラマチックじゃない。凄くクオリティの高い、勉強用ドラマって感じ。たぶんチェ・ゲバラやキューバ革命に興味の無い人がみたら辛いだろうなーってくらい、映画としては面白くはない。でも興味ある人からしたら面白い(当たり前か)。チェ・ゲバラが武力を持った革命をしながらも、キューバだけでなくこれだけ世界的に支持される理由っていうのがよくわかるよね。なんというか、いい上司になるためのビジネス書か、漫画やアニメの名言集でも読んでるような、ゲバラの真っ直ぐな正義感がカッコ良くみえてしまう。ここら辺がドイツ赤軍(アンドレアス・バーダー)とかとの違いなんだろうな。もちろん暴力的解決を良しとするのかっていうとそれは様々な意見があると思うけれどね。でも例えば自分の最愛の人が目の前で殺されかかっていて、でも暴力はいけないからって傍観するのかって言ったら中々そうは行かないと思うし、暴力はいけない、戦争は行けないっていうのが一番簡単だから言ってしまうけれど、本当は戦争をせざるを得ない状況にしてしまうことが最もいけないのかもしれないよなーなんてことを考えさせられる。
ゲバラにひたすらフォーカスをあてているだけではなく、キューバ革命がどうしてあのような形で行われる必要があったのか、どういう風に行われたのか、ってところまで描かれているので、結構深く知れた気分になれました(気分だけ)。

初回鑑賞:新宿オデヲン座
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