おーつ

猿の惑星のおーつのレビュー・感想・評価

猿の惑星(1968年製作の映画)
5.0
【地球平面協会を想い出した。】
そもそも皆さん地球平面協会って知っていますか?
ルネサンスの初期にトスカネリが「地球球体説」を提唱し、マゼランが証明したにも関わらず、未だに地球が平面だと想っている人たちの事です。
(※協会の人が読んでいたらごめんなさい。)

この映画に出てくる猿は「猿は人間から進化した。」「人間は下等生物」という事を“猿の聖典”を基に信じ切っているのですが、
チャールトンヘストンが過去に人類が栄えていた証をみせる場面がありまして、
そうすると猿たちは

「聖典と書いてあることと違うぞ!
お前の言っていることはいい加減で、どうにか説明がつくはずだ!」

というのです。

これって人にも言えることだと思いませんか?
自分はそう感じました。
話を戻すと昨年SNS上で地球平面協会の人に「火星平面協会、説はないのですか?」と質問がされたら、彼らは

「火星は球体だと証明されましたが、地球は平面です。」

と返事をしたのです。笑
いくらなんでも厳しい。笑

これとこの映画の猿は同じだと思っていて、これは地球平面協会の人だけではなく人類みなに言えることだと思うんです。
実は映画の中の猿たちも気づいている人たちがいて、それを黙っているんです。
自分の信条のベースが崩されるくらいならば、科学の進歩ではなく何とかして自分の信条を守ろうとする。
たしかにこれは宗教がもつ愚かさであるけど、仕方ないことでもありますよね。

日本においてこの映画は「猿は日本兵のメタファー」という事が有名でたしかに前半はそうですが、後半は(人間同等の知能を持った)猿を馬鹿にすることで人間を馬鹿にしているんだと感じました。

いつ見ても傑作ですね。
(有名なネタバレは避けてみました。笑)
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