狭須があこ

猿の惑星の狭須があこのレビュー・感想・評価

猿の惑星(1968年製作の映画)
4.7
子供の頃の私は映画を2時間座って見られる集中力がなかったので、父親が見てた地上波をご飯食べながら途中だけ見たり、たまたまかかってるのを何となく最後まで見たりしてて、そうやっていろんな映画を断片的に記憶しています。

ある日この映画がかかっていて、喋ったり食べたりしながら話半分で見てたところ、訪れた衝撃のラストシーン。

画面釘付け。
まさしく、開いた口がふさがりませんでした。


゜゜
□ <……えっ……?


という、この映画とのいちばんオイシイ出会い方を20年くらい前にしているので、その出オチ感を今更どう更新できんねん、というおきもち。

もし今これが初見なら。
もしかしたら、私でもオチの想像ついたかもしれないし、この年まで見てきた幾百のフィクションがクッションになって、小学生がいきなりコレにブチ当たるような衝撃的な事故にはならないかもしれない。
きっと、沢山のSFのなかの「奇抜な設定の作品のひとつ」でしかなかったかもー…

ということを序盤は考えながら見てました。オチの衝撃を忘れることができねぇ!!何も知らないつもりで見ることができねぇぞ!!

しかしね、私は「ガリバー旅行記」とかを夢中になって読んでた子供だったので、この映画、そもそも設定が大好きでした。
人間と猿を逆にしたならば、こういう出会いの物語、この世界には沢山ありますからね!「シェイプ・オブ・ウォーター」とかさ。

人間の方が「異形」として平然と進む話って、意外と少ないんですよ。シェイプオブウォーターを魚人が見たときの感想を想像したらいいよ
「意志疎通をはかれない美女」と「意志疎通をはかれる異形」がいて、美女の手を取ってしまうあたりがとても「人間」だったし、とても「SF」だった。

まぁ余談だけど、シェイプオブウォーターは、だから「ロマンス」なんだけどね。恋は盲目。恋だけは、見た目じゃないんですよね

とかいう話を置いといてももうめちゃくちゃ好きだった。小学生の頃の私も、今の私も好きって言ってるわ。
合格合格!!SF最高!!
狭須があこ

狭須があこ