Kuri

牯嶺街少年殺人事件のKuriのレビュー・感想・評価

牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)
4.4
中国国内で見れる動画サイトでリマスター英語字幕見つけて、小躍りしながら辞書を引きながら、4時間を8時間かけて一度。
そのまま、4時間かけてもう一度。

時代背景も物語も全て拾い切れているとは思えませんが、不安定なアイデンティティを描く"移民映画"として、自意識に苛まれる"青春映画"として、求めずにはいられない"恋愛映画"として、光と影に彩られた"フィルムノアール"として。
加えて、望まざる世界的なカルトムービーとして。
全ての意味ですっかり魅了されてしまいました。

花束を掻き毟る/"世界は僕のものなのに!"

不穏さが溢れる画面の奥に、監督の遺作と同じテーマが裏返しで流れていて。
光と闇を使った画面構成はスタイリッシュでカッコ良いだけでなく、物語を語る上での必然性に支えられているのが、素晴らしいのです。

日本に帰ったら即輸入盤Blu-ray購入しますが、劇場の暗闇の中からスクリーンを見上げたい!3時間版も観てみたいです!!
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