Jun潤

ザスーラのJun潤のレビュー・感想・評価

ザスーラ(2005年製作の映画)
3.5
2021.12.20

「ジュマンジ」シリーズ第1作の、ボードゲームで起きた出来事が現実でも起こるというプロットを継承した、精神的続編。
直接的な繋がりはないとのことですが、関連作品ではあるのでこの度視聴です。

いつも喧嘩してばかりのウォルターとダニー兄弟。
親の離婚が原因で引っ越してきた古い家の、喧嘩がきっかけで入った地下室で謎のボードゲーム「ザスーラ」を見つける。
ダニーはウォルターと遊びたくて、ゲームを開始するが、出てきたカードには「流星群から回避せよ」と。
その時、天井を突き抜けて隕石が降ってくる。
家ごと宇宙空間に出てしまったのだった。
暴走するロボット、迫り来るエイリアン、恒星への接近など、数々のトラブルを乗り越え、ウォルターとダニーはゲームをクリアし地球に帰還することができるのか。

やっぱり「ジュマンジ」シリーズは面白い!
今作では宇宙を舞台にしながらも、ゲーム内の出来事が現実にも起きる中で兄弟の絆が試されるという、「ジュマンジ」1作目の流れを踏襲したもの。

SFあるあるな様々なトラブルに見舞われながら、兄弟同士で喧嘩を繰り返してゲームを進めていく様は、慣れるまでクソガキ感を覚えますが、慣れてしまえば6〜10歳の少年にありがちな感情に共感を覚え、微笑ましく見れる仕上がりでした。

思えばこのくらいの年齢の兄弟というのは、どんどん色んなことが出来ていくお兄ちゃんが羨ましくて、でもまだまだ自分と遊んで欲しい弟と、大人の真似事を始めて、弟を邪魔に思ったり、でも親の愛情は独り占めしたいまだまだ未熟なお兄ちゃん。
個人的に共感性が強くて懐かしさから涙腺が緩みましたね。

映像もセットで撮影されたとは思えないほど豪快で、今の時代に見ると古き良き特撮な感じで、当時の日本の特撮から考えると、なかなか前衛的な画面が描かれていたと思います。
家中を駆け回る子役の演技もあって見応えもありましたね。

中盤で合流した宇宙飛行士は、これまた前作を踏襲した過去のゲームプレイヤーと見せかけて、ウォルターが本当にダニーのことをいらないと望んだ場合のifパターンを見せてくれていたという、なかなかメッセージ性も感じる作品でした。

これはもし将来子どもができて、兄弟だったら、見せてみたい一作ですね。
Jun潤

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