悪魔の棲むYeah

カジノの悪魔の棲むYeahのレビュー・感想・評価

カジノ(1995年製作の映画)
3.5
ともかくオープニングが好き。

ロバートデニーロ演じる男はカジノのすご腕経営者で、ギャングと関わりあるものの組織の人間じゃない。善人とも言えないけど悪人とも言えない。賭け事それ自体が好きで、とはいえ大金を得ることに大してこだわってもいない。そんな男なのに、惚れた女には弱い。
ジョーペシ演じる男は暴力的で、そっちがその気なら、って言い回しがよく似合う。ホームにアローンな時にあんな男が来たら、またはいとこのビニーを頼ってあんな男がやって来たら怖くてしょうがない。そんな男なのに、子どもと朝ごはんを共にすることは欠かさないし、弟の面倒なんかもよく見る。ここらへんゴッドファーザーぽいファミリー感。
シャロンストーン演じる女は見た目の綺麗さのみならず賭け事が上手くて目端がきき、社交的。そんな女なのに、金をせびるしか能がないような男に惚れている。他の男と結婚して子供ができても吹っ切れない。

そうした、人間の遣る瀬なさ、致し方なさみたいなものを描いているのが面白く、でも3時間はちょっと長かった。

主要登場人物が少ないから、もっと掘り下げることもできたと思うのに、中盤から単調で、シャロンストーンはただの馬鹿な女にしか見えなくて、どんな気分で演じていたかはわからないけれども、少し不憫だった。

ともかくオープニング。