アロー

ワンダフルライフのアローのレビュー・感想・評価

ワンダフルライフ(1999年製作の映画)
3.0
おもしろい設定にひかれて鑑賞。作品や国によって、いろんな死後の世界があるなぁ。

死者は死んだ日の翌日から1週間、霧の中にある建物で暮らす。そのあいだ、自分の人生の中で一番大切な思い出を選び、選ばれた思い出は建物のスタッフによって映像化される。そして最終日に開かれる上映会でその人の思い出が鮮明によみがえったとき、死者はその記憶だけを胸に旅立つことができる。死者はスタッフとの個人面談を通して、思い出選びを行う…というストーリー。


この映画のおもしろい点は、22人の死者のうち一部を一般人に演じさせているところ。つまり彼らは、実際に自分が体験したことを映画の中で語っている。このリアルな演出のおかげか、映画を観ているあいだ「もし自分が思い出を選べと言われたら、いつの思い出をを選ぼう?」と考えさせられた。

もし私だったら、家族と一緒に成人式の写真撮影をしたときの思い出にするかな。私が慣れない服を着ただけでみんなが笑顔になって、滅多に泣かない父親が泣きそうになってたのがおかしかった。みんなで笑いながら楽しんでいる撮影なのになぜか何度も泣きそうになって、そのときはっきり「ああ幸せだ」と心から思ったことを覚えてる。
とはいえ、今から死ぬってわけじゃない。まだまだ私の人生は長く続くんだから、もしかしたらもっと幸せな瞬間がやってくるかもしれないんだよな。やってきてほしいな。
アロー

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