黒旗

東京上空三十秒の黒旗のレビュー・感想・評価

東京上空三十秒(1944年製作の映画)
3.6
目標を知らされていない志願兵たちは、愛機が空母に積まれるのを見て驚く。艦内で徐々に明らかになる任務の詳細と、国に残した妻への思い、仲間内の戯れを挿みながら緊張を高めていく描き方は、さすがルロイ監督とトランボさん名コンビと思った。スペンサーさん演じる司令官が、民間人をも巻き込む作戦の実行者たちの良心面を憂慮するシーンは、少し意外で印象的だった。真珠湾と本土砲撃を受けた後の反撃、ドーリットル空襲。敗戦国、戦災者感情を持つことなく戦時を俯瞰できる世代で本当にありがたく思うが、作戦を終えた後の彼らの軌跡を見るに、互いに何の犠牲も払うことのない戦争なんて無いのだなあと思った
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