eiganoTOKO

JSAのeiganoTOKOのネタバレレビュー・内容・結末

JSA(2000年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

イ・ビョンホンが全然渋くない!ちゃらくて若い!ってだけでみる価値爆あがり。
ソンガンホを筆頭に、大の大人軍人が童心に帰っていちゃこらいちゃこら同じ子ども遊びをする、キュンキュン祭り‼︎
38度戦を超えて兄貴へのラブレターぶん投げるシーンとかキラキラしすぎてめまい…。


そして徹頭徹尾映画として見せ方も含めて面白すぎる…。
政治的なメッセージと大衆映画コンボでグローバルに通用する韓国の監督は、パク・チャヌクとポン・ジュノらしいけど、パク監督の方がジェンダーバランスを考えてるなと思います。
スイスからくる優秀な責任捜査官はそもそも原作では男性で、監督が「優秀な女性なのに蔑ろにする男社会の側面を描きたい」と女性に変更したそう。
やるじゃん??
同性愛の苦しさも描きたかったそうですが、こちらは頓挫したみたい。
でも要所要所に良い感じの仲良しメンズがほっこり。
まあだからこそ泣けてくるわけですが…。

本来なら敗戦国の日本が分断されているはずなのに、身代わりのようなかたちで南北分断されてしまった朝鮮。
北へのプロパガンダ要素も強かった韓国側の映画が、民族分断の悲劇を描いた最初の重要な作品。これを大ヒットさせる手腕に惚れ惚れする。
そして2018年には文在寅と金正恩が、北と南でツバ飛ばしあったあの境界線を手を繋いで行き来している。
まだ休戦状態ではあるものの、JSAのような映画が平和的解決へのイマジネーションとして伝承されてたらほんとすごいよな。
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