SatoshiFujiwara

ファニーとアレクサンデルのSatoshiFujiwaraのレビュー・感想・評価

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)
4.0
ようやく観ました5時間11分。

凄い作品だとは思うが傑作なのかは分からない。ひたすら過剰な作品、という印象だ。普通に考えれば無駄なシーンは多いが、しかしこの普通ではない映画にあっては無駄が無駄ではなくて1つの長大なサーガの豊かさを構築することに寄与するのだ。明らかにこの長さには意味があり、観た後にはこれは削れない作品だと分かる。最後の最後、長ったらしいスピーチ(笑)の後の集合写真には思わず涙。正直必ずしも乗れなかった作品だが、究極の映画芸術体験ではある。余談めくが、本作のふざけてじゃれ合っているようなベッドシーンでいきなりベッドの脚が折れるが、ついこの前観たピアラの『ルル』でのドパルデューとユペールの同様なベッドシーンでもいきなり脚が折れた(本作は1982年、ピアラは1980年作品)。続けざまに同じようなシーンが登場する作品を観たんで動揺してしまった。まさかベルイマンがピアラから引用するとも思えぬが。
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