ファニーとアレクサンデルの作品情報・感想・評価

「ファニーとアレクサンデル」に投稿された感想・評価

あぺ

あぺの感想・評価

4.5
4時間を超える映画にハズレなし!(愛のむきだしを除く)

長尺だから伝えられることをふんだんに行い、絶妙なカメラのアングル、美術、現代にも通づる社会問題、宗教問題を詰めに詰めまくって、重厚な作品になっている

特に3部の聖職者と結婚してから新居に向かって歩くシーンを絶妙なダッチアングルで見せることで、これから地獄に転がり落ちていくことを示唆しているショットは最高だった
acott

acottの感想・評価

4.2
5時間半もあるので何度かに分けて観た。最初がクリスマスのシーンなので今の時期に観るのおすすめ。いくつかの章に分かれているのでそこで切って観てもいいかも。
ベルイマンのべったりしたところはあんまりなくて、後半はべっとりの代わりにホラー、オカルトテイストが。主人公のアレクサンデルは、子どもと言っても自我の確立した潔癖な少年ですごくかっこよかった。

しかしこの美しいジャケ写がこんな場面だったなんて…。あと『バベットの晩餐会』でめちゃいい将軍役やってた人がただのエロ親父役でショックだった。
イングマール・ベルイマン監督作品。
アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。
スウェーデンの地方都市ウプサラ。1907年のエクダール家のクリスマスから始まり、その後その一家の約2年間について、少年アレクサンデルの視点から映した作品。

ベルイマンの集大成的な作品。エロの描写やホラーの描写、時折間の抜けた部分を入れる等、今まで見た同監督の映画を思い起こさせる。ベルイマンの自伝的な要素を含んでおり、主人公アレクサンデル、エクダール家の男達はベルイマン自身を投影したようなキャラに思えた。

全5章に分かれている。最初が一族集合のパーティに始まり、最後も一族集合のパーティで終わるのが見ていて気分がいい。紅色を中心とした室内の装飾、小物、人物の衣装がとても美しい。このセットの部分だけで目を見張る。スヴェン・ニクヴィストの安定した撮影がその美しさを切り取る。
第3章、第4章あたりにベルイマン自身の宗教家の父親との確執を描いている。色彩も黒を中心としたものに変わり、見ていて息が詰まる。アレクサンデルの衣装がボーダーで囚人服のようになっていた。でも最後は家族再集合で気分が晴れる。一族集合の写真がいい。

父親を投影したヴェルゲロス主教がロジャー・コーマンに見える。
なまえ

なまえの感想・評価

5.0
とてつもない
イングマール・ベルイマンが集大成的に作り上げたと言われる1982年のスウェーデン映画です. 大作だけあって見応えはあるし、内容もばっちり肯けるものでした.
ファニーとアレクサンドル兄妹を取り囲むエクダール一族の人物像を丁寧に描き、ベルイマンの内部思考を各人物に分散させるベルイマンのお家芸が巧い(だからこそ5時間を必要とするのだが). まぁただ、60代半ばになったベルイマンの到達点として観るのも良いのだが、彼自身を100%投影してしまうのも少し違う気がした. 例えばあの大司教などは勿論父親が部分的に入ってはいると思うんだけど、結局ベルイマンは最終的に父親と和解した上であれなのでよく分からない. 母エミリーも然り. それだけ彼の苦悩が深いということなのかもしれない.
何はともあれベルイマン云々を抜きにしても十分面白かったので私は満足した.

撮影面はというと素晴らしかった. 実家の煌びやかな明るさと教会の冷たい暗さの対比がすごい. 実家のような安心感を感じていたと思えば、シーンが教会に移り変わるだけで空気が張り詰める. スヴェン・ニクヴィスト様様でした.


…苦言を一つ呈するとすれば時代考証はだいぶ怪しかった. 時代は1900年代であるはずなのに所々現代感があること、そして大司教がハッブル=ルメートルの法則(宇宙の膨張、天体の後退)を知っていたことだ. 日本語字幕だったけど本当にそう言ってたのかな. 1900年代と言えばまだ特殊相対論が出るか出ないかという時期でアンドロメダ銀河が銀河系内のものか外のものかの区別すらついていない時代だ. もし本当に大司教が知っていたのだとしたら今すぐ偽善大司教なんてのはやめて学者になりノーベル物理学賞をはいはい、野暮ったくてすみません.
ベルイマンらしい重さはなく、美しい時代を回顧した自伝的作品です。5時間20分の長さも感じなく、終わるのが惜しいと思ったほど。

綺麗でした。半分おとぎ話のようでもあり、楽しく見終わりました。

ファニーとアレクサンデルとは妹と兄の名前です。アレクサンデルは夢みがちの10歳の美少年。家は劇場を運営している資産家。子供たちも舞台に立って家族総出で役者になります。一族の結束は固く、集まっては楽しく過ごします。
そういう一族に起きる様々な出来事。運にも頼りながら、解決していきます。少年の目には善と偽善の違いははっきり映るものの、夢と現実の間はあやふやです。

書き留めておきたい言葉がたくさんありました。書籍になっていないかなあ。もう一度観てみたいと思いました。終わるのが残念に思ったほどです。

映像が美しく、この監督の特徴なのか、多様な赤があちこちに用いられていました。

北欧らしい映像は白夜でした。

筋とは違いますが、子どもの正装が男女ともにセーラー服なのに親近感を覚えました。

楽しく、気持ちが豊かになる映画でした。面白かったです。
ー

ーの感想・評価

4.0
不思議。難しい部分もあるのに5時間一気に観たくなる
画がずっと美しい
最初のクリスマスや終盤など、一家が集まっているシーンが好き
生と死、老い、幽霊
スヴェン•ニクヴィストの撮影。
現実と幻想の境はなく、いつのまにか目撃してしまう、霊たちのいる次層。
NHKとAFIの「ビジョンズ•オブ•ライト/光の魔術師たち」という映画で撮影について語られているようなのでチェックしたい。
美しい映画
ストーリーを追うより、
毎秒ごとの美しいのをみてるほうが楽しい
ゴッホ

ゴッホの感想・評価

4.7
5時間の長編映画
スタッフロールが3回流れたが前半は流して見て中盤辺りから本格的に見ました
この年代の映画は大人の理不尽さと老年夫婦の男が女を罵る描写が多い
キリスト教批判と心情の細かい描写と美術と愛と苦悩が全てこの映画に存在する
最近の自分のテーマでもあるこの世の99%の事物はまだ未知だという事や自分を改めて見つめ直す事の大切さにも焦点が当たっていて見てて面白かったです
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