ももいろりんご

ユージュアル・サスペクツのももいろりんごのレビュー・感想・評価

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
4.2
新作目白押しで困っているのに、午前十時の映画祭!おもしろかった!クライムサスペンスの金字塔と評判が高いのも納得😊。
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お話は、アメリカの西海岸の港に停泊中の船が爆発、炎上。その船には大量のコカインと9100万ドルの現金があったとされていた。2人の生き残りがおり、1人は半死半生のハンガリー人と、船を襲撃した5人組の1人、キント(ケヴィン・スペイシー)。物語はそのキントが捜査官の尋問に答える回想によって進む。
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映画内の時間軸が、キントが尋問されている今と、犯行グループ5人組が結成された6週間前から今(真実)に近づく2点ある。しかも初っ端は船の爆発シーン。え😅、何々?え、回想?今どこ?となる。敵、味方の登場人物も多く、テンポが良い分、アワアワしながら観るかんじ。ちょっと待って!待ってー!と言ってる間に驚きのラストを迎えるため、伏線回収でもう一度観たくなる。
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NYで起こった銃器強奪事件の容疑者として集められ た5人組(面通しで並んだ5人のポスターが有名らしい)。この人たちが主役チーム。キントは無名だが、他は強盗やら詐欺でその名が通っている犯罪のプロ。警察沙汰の常連なので「ユージュアルサスペクツ」(いつもの容疑者)。
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この5人のスタンスや関係性もおもしろい。爆薬のプロ、トッド。銃が得意なマクナマスはイケメンだけど激昂型。マクナマスの相棒で陽気なラテン系フェンスター。元刑事で過去に悪徳の限りを尽くしたキートン。そして気弱で手足に障害のあるおしゃべりキント。
せっかくだから、この5人で儲かる仕事しよーぜ!というのが始まり。
NYの刑事達は何としてもキートンを逮捕したいし、でもキートンは弁護士の恋人と本気で人生をやり直そうとしていた矢先だったので、身から出た錆とはいえ気の毒。人生の落伍者は所詮、闇の世界で生きるしかないのか…その難しさに涙。
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さて、この下で、場合によってはネタバレと取れるキーワードを出します。これ以上知りたくない方はココまでで。
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このお話が面白い理由。
それは、なぜこの5人が集められたのか…ってところなんです。
その裏には、誰もが恐れ、誰にもその姿を見せない絶対権力をもつ黒幕の存在が。
「カイザー・ソゼ」
キント視点の回想だけでもどこまでホントなのかとなるのに、その存在は都市伝説とされる黒幕の影が見え隠れし、話が俄然面白くなる。誰が本当のワルなのか…と。この映画、物語の登場人物も観客も、恐る恐る真実に分け入っていく感じがすごいイイ。
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という訳で、普通に配信もされてるので、ご興味あれば是非観てね!
ちなみに私は騙されなかったけどね!
あぁ!やっぱり!ってなって快感でした。
(↑性格ゆがんでる😏)