くわまんG

マチネー/土曜の午後はキッスで始まるのくわまんGのレビュー・感想・評価

4.5
【2021.9.10.再鑑賞】
ボンクラ映画は、あらゆる人間が備える破滅的欲求を発散させてくれる。だから、ちゃんとボンクラ映画を観ていれば、現実で動物を殺して悦ぶ気など起きない。

だから、ちゃんとボンクラ映画を観よう。ちゃんと、映画館に行って観よう。映画館では、映画が現実なのだから。
―――

さあ乗り込もうよ!映画館というライドに!わーい!!

みどころ:
劇場鑑賞の醍醐味とは
ボンクラ映画への敬愛
グッドマンなJ.グッドマン
三重にリンクする脚本
ウルトラご都合が楽しい

あらすじ:
思春期の少年ジーンは、軍人である父の頻繁な転属に伴い、毎年違う学校に通っていた。すぐお別れになるクラスメートよりも、どこにでもある映画館。弟と一緒に観るB級ホラーが一番の友達だった。
時は1962年、キューバ危機。「パパは帰ってこないかもしれない…」心の穴を埋めるように劇場へ足を運んでいたある日、大ファンのウールジー監督が新作『MANT!(恐怖の蟻人間!)』公開記念で地元を訪れることを知る。
フィクションで自分を導いてくれた、憧れのウールジーとの邂逅。それが、ジーンの物語の始まりだった……!

「乗り物パニック映画で一番重要なのは、主人公が乗り物に乗って始まり、主人公が乗り物から降りて終わることなんです。なぜなら僕ら観衆もまた、主人公と一緒に乗り降りするからなんですね、劇場という乗り物を。」
──三宅隆太

『マチネー』は、映画を観ていたら映画のような体験をする主人公を観る映画です。主人公の現実と主人公が観ている映画のトラブルがリンクし、紆余曲折の末どちらの世界もハッピーエンドを迎え、観ている我々もハラハラしたのちニッコリして劇場を後にするわけです。これぞ「パニックムービーを映画館で観る醍醐味」なんですね~♪

さあ週末、ボンクラ映画を観に、劇場へ行こう!!