ぴのした

コララインとボタンの魔女のぴのしたのレビュー・感想・評価

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)
3.7
本年度アカデミー賞にもノミネートされているKUBOの製作で有名なスタジオライカのストップモーションアニメ。

ストーリーの大筋は「押入れ開けたら別世界でした!」モノでよくある感じなんだけど、ともかくこのストップモーションの技術がすごい!

ものすごく大変な撮影だろうに、製作陣が1番ストップモーションの効果を楽しんでいる姿が目に浮かんだ。

人形をテーマにしたというところに始まり、犬や猫の毛並みの動きのきめ細かさや、カーペットの膨らみを踏みつけるシーンや魔女の家が崩壊していくシーンなど…。ストーリーのテンションを高める演出というよりは、純粋にストップモーション映えする演出が多い気がした。

クボの折り紙のシーンもそのストップモーションを楽しんでる感があったけど、これは映画全体にその感がある。

ストップモーションの撮影なので、「本当の世界」のコララインたちも本当は人形なんだよね…。インセプションじゃないけど「では私たちの本当だと思っている世界ははたして本物だろうか」というメタ的な問いかけになって…はいないか笑

ストーリー面では子供向けではあるんだけど、死んだ子供たちだったり子供をさらう理由が寂しいからっていう魔女だったり、救いのないダークな世界観も魅力。

キャラデザは日本人には馴染みにくいけれど、榮倉奈々さんの吹き替えはとても馴染んでて良かった。子供から大人まで楽しめると思います。