メイマーツインズ

砂の器のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
3.0
【名作を観ようシリーズNo.71】
松本清張の最高傑作と呼び声高い小説を映画化した推理サスペンス作品。

2004年に中居正広主演で連続ドラマ化もされていて、この有名な昭和の大作の存在は知っていたけど、なかなか観ようとならなくて…
邦画モードになってる今が観るチャンスと思い、Netflixで初鑑賞。

クセのない丹羽哲郎にあまり熱くない森田健作、ノーマルな善人役の緒形拳、そして”寅さん〟じゃない渥美清…
”舟を編む〟で味のある編纂者を演じた加藤剛が若くて昭和の男前!
そういう意味でキャスト陣がとても新鮮に映る。
昭和40年代の日本の空気感は味わい深く、電車のシーンとかは鉄道好きにはたまらないかも。

内容はというと

う〜ん…

殺人の動機が薄いように感じるし、最初の東北のシーンとか意味ある⁉︎
特に前半は無駄な演出が多い。それもこの作品の魅力なのか…
”あん〟を観てるからなんとなくは理解できるけど、ハンセン病の描写も中途半端に思えてしまう。
丁寧な説明字幕はわかりやすいけど作品の世界を損ねてるような…(苦笑)
黒澤明が脚本にダメ出ししたらしいけど、少しわかる気がする。

ただこの作品のテーマ曲でもある協奏曲”宿命〟は壮大で素晴らしい!

”宿命とは
生まれてきたこと、そして生きていること〟

自分的にはあまりピンとこない昭和の名作でした…(苦笑)