Ryosuke

砂の器のRyosukeのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.5
身元不明の殺人事件。
東北弁のカメダという手がかりをもとにベテラン刑事と若手の刑事が事件を追う。
電車を乗り継いで、紙媒体をペラペラめくってと足を棒に着々と進展する捜査模様。
日本家屋や、青々とした自然の光景に別の時代を探訪するような奇妙な感覚にもなった。
若干の長さを感じてしまったものの、点と点が結びついてからは涙無しで観てられない。
砂の器が一過性の創作物なら音楽の演奏もまた一時の儚さを有したものだろうか。
人生に受けた傷の総集を一回の演奏に合わせ、文字通り感傷する時言葉にできない感覚にどっと襲われるなんとも悲哀に満ちた映画だった。
Ryosuke

Ryosuke