引き続き弓削太郎によるシリーズ6作目。「黒」は宇津井より田宮がやっぱり良い。田宮には藤が似合うし、穂高のり子などの美人も映える。駐車場なんて一瞬しか出てこなく頭の上に？が点滅しかけるが、製薬会社による新製薬競争の行方が気になる本作は暗躍するスパイ、殺し屋、下請けを犠牲にしてのし上がる大企業が絡み合って、熾烈な現代を生き抜くサラリーマンがクロスオーバーするサスペンスの快作。「9回裏の逆転ホーマーってところですね」というラストの田宮の台詞はまさにダサカッコいい。モダンな弓削太郎とスタイリッシュな田宮は合う
