一夢

ゆりかごを揺らす手の一夢のレビュー・感想・評価

ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)
4.0
ホラー映画における「母は強し」と「母は怖し」の2大設定が一度に楽しめる、欲張りセット的な映画です。いきなり話それますけど、なんでホラー映画には「強くて頼りになる父」と「ホラー的要素で怖い父」がほぼ出てこないんですかね??

わいせつ行為による告発を受けて自殺した産婦人科医の妻であった女性がそのショックで流産し、告発した女性の家庭に復讐を誓うストーリーなのですが、お察しの通り「外堀から埋めていく系」のサスペンスとなっています。

『エスター』とかもそうですけど、この「主人公は相手の本性に気づいてるけれど、周りは丸め込まれて信じようとしない」設定、観ていてめちゃくちゃヤキモキするのですが、この作品は安易にその展開で引き延ばさず、むしろ後半は主要キャラクターたちの有能ぶりが強調されていて、その辺りの消化不良感もなくて良かったです。

でもやはり、子を失った女性のサイコパス感バリバリでドロドロな怪演を見せてくれた女優さんが一番凄かったです。
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