mitz

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのmitzのレビュー・感想・評価

2.5
9.11アメリカ同時多発テロにより父親を失った少年の物語です。有りもしない父親を失った理由探しを大義と信じ、父親が遺した鍵の理由を求めて旅に出ます。そこで出逢う人々とのドラマや少年の成長、タンバリンの音がないと歩くことも出来ない少年の心理と後に明かされる抱えてしまった背徳心。一見美談に聞こえる小さなドラマの結晶のようなストーリーですが、ひとつひとつのエピソードが薄っぺらく響いてきません。最期の鍵の理由の「すかし」に対しての回収もなく「起承転」で終わる消化不良感が残ります。
個人の価値観として、母親の愛情は直接的、それに対して父親の愛情は間接的だと思います。その点で「結」に属する母親の愛情表現が余りに遠回りなこと、また少年の父親への執着が余りに深く、そのすべての物分かりの良さこそが(同年代の息子を持つ身として)不自然に感じました。

ものすごく典型的で、ありえないほど美談。