laszlo

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのlaszloのレビュー・感想・評価

3.5
2011年 アメリカ
監督 スティーヴンダルドリィ
脚本 エリックロス
WOWOW

自閉症気味の男の子 人との繋がりを保つため日頃から探検調査ゲームを仕掛けて息子の心を開かせようとする父親 息子もそれを楽しむ そんな大好きな父親が9.11のテロで犠牲者となる その日に父親から掛かって来た電話に出られなかった男の子の後悔 1年後間違って割ってしまった花瓶の中から見つけた1本の鍵 それが開ける鍵穴を探すことで父親との繋がりを取り戻そうとする 周りの大人たちには言わずに1人でやり遂げようとするけど 周りの大人たちが優しい いつも協力者の祖母 祖母の同居人 マンションのコンシェルジュ 鍵の持つエピソード 訪ねて行った人たち そして母親も?
最後に色々なことが明らかになります
良い映画でした

911メモリアムミユージアムに行ったことがありますが涙なしではいられません この映画を観ていても思い出してしまいます
最近観た東日本大震災を扱う映画“浅田家“を連想しましたがこの映画の様にストレートに被害者家族の話になると悲しい気持ちを抑えることが出来ません(もちろん天災と人災の違いはありますし被害に遭った方たちの心の傷が激しいのは同じですが)

一般市民を大量に巻き込むテロ行為は決して許されることではありません
イスラムにはイスラムの正義があると言う言い訳も通用しないでしょう
しかしタリバンを生み出した背景やアフガニスタン イラク PLO 北朝鮮 過去のキューバなど未だに世界中に残る紛争の火種の原因を思うと複雑な感情が抑えられないのも間違いありません

過去にアルカイーダのヴィンラディンを匿っていたタリバンがアフガニスタンの首都カブールを掌握したというニュースが2021.8.15に世界を駆け巡りました
少年の心のキズは徐々に癒えていくことを期待しますがここまで拗れてしまった民族問題に出口はあるのでしょうか?
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