Jeffrey

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのJeffreyのレビュー・感想・評価

3.0
‪「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」‬
‪冒頭、空、靴を履いた足、葬式。少年が語る、調査探検、テロの犠牲者。鍵、アビーブラック、オスカーの怖い物、嘘その7、旅へ…本作はS.ダルドリーがJ.S.フォアの小説を映画化し、オスカー俳優ハンクスとブロックを親に、息子役のT.ホーンを軸に物語が展‬ ‪開する。比較的に監督の映画は好きなのだが、主人公のマセガキがどうも…ね。まぁ感受性豊かな芝居は誰しもが評価したと思う。それに膨大な台詞量も…物語は9.11で父親を亡くした息子がそれを受け入れる事が出来ず、母と対立する。だが父が残した一本の鍵が彼を旅へ導き成長させて行く。本作は特に日本‬ ‪人にとってはタイムリーな時期に上映された。11年は東日本大震災が起きた年で、本作のテーマ性に勇気や喪失感、同じ様に大切な方を亡くした経験や悲しみに共感できた方は沢山居ると思う。この映画の主人公にとって父の存在は果てし無く大きく、留守番電話を再生しては父の最期の言葉を繰り返し聴く程だ。‬ ‪鍵の差込先を探す旅に同行する間借り人と共に冒険する点は非常に良かっし役者の幅ある芝居や母と子の強い絆が終盤で最高潮に映し出される点も良い。冒頭の空っぽの棺桶で埋葬するのに抵抗感を滲ますオスカーの心情は悲痛…また本作ではサブに回されてるもう一つのストーリーである祖父の話が個人的には‬ ‪感動した。祖父を演じるM.Vシドはアウグストの映画ペレ、ベルイマン作品の時から好きで本作でも過ちへの許しを受け入れて貰いたい役を見事な芝居力で我々に魅せてくれた。妻を捨て、テロ犠牲者のリストに息子の名前を見つけ、戻りそこからぎこちない生活をする彼の人生が僕には悲しくて、これが本作の‬ ‪画期的な所でサブの人の人生も素晴らしい描写で残す。それはブラック役のV. デイヴィスの人生もそうである様に…米国にとって9.11は風化しない出来事であるし、我々3.11もそうである様に様々な論理がある中で本作は小生意気な子供目線で哀しみを克服する物語でその点は凄く良かった。原作はどうかな…‬
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