永遠の人の作品情報・感想・評価

「永遠の人」に投稿された感想・評価

なんかタイトルいい感じだし、時間も短めだしって思って軽い気持ちで観てみたんだけど、思った以上にやられた…。最高すぎかよ。
序盤中盤憎しみで溢れてて、正直観てるのつらいし、夫マジでむかつくんだけど、その分最後の展開でグッとくる。長い間続いてきた憎しみにやっと希望が見えて、少し泣きそうになりました。
あとすごい重い話でびっくりした。木下恵介はなんとなくコメディ系を撮るイメージのある監督だったから、作風の幅が広すぎるだろって思った。
映像きれいすぎない?「カルメン故郷に帰る」の時も思ったけど、木下恵介は人の列とか風景とか、横に広がってる映像がきれいで、それがシネスコになることで最大限に生かされてたと思う。汽車が走ってるシーンとかすごい好きだったなあ。
高峰秀子と木下恵介の最高傑作かもしれない。

書きたいことあり過ぎる。

田畑をかけめぐって出会うシーンには涙。
kohei

koheiの感想・評価

4.5
雄大な阿蘇の山麓で繰り広げられる
男と女の愛憎の叙情詩

これは面白すぎてどうにかなりそうでした。欲にまみれた人間関係や観るものを激情に駆る大仰な演技など随所にこの時代の邦画らしい側面を感じるものの、一方で今まで観てきた邦画とは似ても似つかない唯一無二の存在感と娯楽的な面白さがある。中でも特筆すべきは、この物語が5つの章で構成されていることです。その1つ1つがとにかく素晴らしいということは言うまでもなく、山場が5つも(つまり各章ごとに)訪れるのでその満足感と言ったら半端じゃない。また、様々な「音」の使い方には衝撃を受けました。

この映画が具体的にどうゆう物語なのかと聞かれると色々ありすぎて困ってしまうけれど、物語の軸として、運命と呼ぶにはあまりにも「非情な現実」に逆らい続けた女性の〈29年間〉の記録がしっかりと刻まれています。周りの人物達の心理描写も繊細に作り込まれていて、圧倒的に悪いことをしているサイテー男も利己心に乏しい優男も、その背景を考えると一定の共感を許してしまう。登場人物たちを簡単に善悪で判断できないところがこの物語の難しさであり、突出した面白さを作り出している要因の1つでした。

「この時代に日本にもこんな素晴らしい映画が…!」という言葉はあまりにも短絡的なので使いたくないですが、明らかに現在の邦画では再現不可能な最高峰のエンターテイメントがここに存在していますし、まだまだこういった名作が昔の邦画にも隠れていると思うと楽しみが尽きません。
映画館で観たいクオリティー!
これは誰の立場から見てもキツいよね・・・
RYUYA

RYUYAの感想・評価

4.5
その後ろで確実に流れている筈の血を、描かない怖さ。
ほぼゼアウィルビーブラッド。
そのぐらいの憎しみ合いが、この時代の映画で存在していた嬉しさよ。

村の長者の道明寺司的なイタズラな悪男にレイプされ、嫁がされてしまった女。
女には愛した優男がいて、戦争から帰ってきて駆け落ちを誓うが、翌る日、彼は「(金持ちの家で)幸せになってほしい」とイタい優しさを見せ失敗に終わる。優男はそのうち結婚してしまうが、悪男はその嫁をレイプ未遂と、またもやらかす。
数年後、長者の家には子どもたち。長男は自分が、レイプで生まれた子だと知り投身自殺。他の子もまた、駆け落ちやなんやらで家を出て行く。
残されたのは、というか、ずっと残っていた憎しみにケリを着ける日が近づく...

家庭崩壊もいいとこ。
こんな壮絶な章構成はもうない。
黒澤でも溝口でも小津でも無く、満天の喜劇を描ける木下だからできる悲劇の深み。
そして、悲劇の人間たちの後ろには常に美しすぎる山並みや田園が。
こんなに美しい映画は、こんなに酷い映画はもう...

ラストには、不覚にも一点の愛。
それが誰へのものかと感づく瞬間、「これが映画だ」と思った。
1号

1号の感想・評価

4.5
昔の田舎の、いまだとありえない理不尽すぎるエピソードから始まるけれど、描かれているのが、人間の普遍的な弱さ強さ醜さ美しさなので、時代を問わず感じ入ることができる。高峰秀子という女優はつくづく偉大。走るシーンが印象的。
そして音楽といい映像といい、スタイリッシュ!
すげぇ話だった。
やはり高峰秀子は最高です

人間には、忘ることができることと、でけんこととがあります。
というセリフが胸に刺さりました。

また劇中歌のフラメンコギターと歌がなんとも言えない味わい
最初は違和感があるが、一周回ってオープニングの歌を聴くと
「さぁさぁ恋にまつわるこんなお話がありましたよ。昔も今も恋の話は誰でも面白がるもんだ。」という意味の歌にうおーーとなります。

いやいやズシンとくる映画でした
ヤバイね。

登場人物の関係性、身振り、言動の組み立て方が完璧で、ドラマとして最上級な素晴らしさはある。
ただ、夫の最初の過ちがデカすぎるだろ。いやでも、何十年経って子供の立場で考えると、、、んー難しいね。

絵作りやカメラワークも素晴らしいよ。普通にかっこいい
sae

saeの感想・評価

4.0
完全に前情報何もなしで手に取った作品。

かなり古いし白黒なのでハズレたらキツイかなと思ったけど…いやー面白かった。

白黒の日本映画といえば黒澤明監督の『生きる』のイメージだったので今回もそんなノリかしらと思って観始めたらなんとも愛憎渦巻く修羅場劇ww

もう奥さんの恨みつらみが深すぎる‼︎
いや分かるけども子供に罪は…(泣)

くすぶった情熱を煽るようなフラメンコギターが合うこと合うこと。

てか長男が若かりし頃の田村正和でおったまげた。

奥さんの仏頂面と声のトーンが上手だったしあの謎の劇中歌(?)も癖になる。

そしてあの締め方‼︎

ここで終わるんかー‼︎っていう。
最後なんかちょっと一周回って切なくなったよ笑。
はぁー面白かったなー。

また古い作品色々と観てみよう。
BGMがすごく良い。今の感覚では絶対に書けない曲だと思う。映画ともとてもマッチしていた。しかし映画自体が古くてイマイチ入り込めず、観ていて眠たくなってしまった。カメラワークはすごく良いなと思ったけど、内容はどうもピンとこなかった。大きなスクリーンで、しかもその当時に観れば印象は全然違うと思う。映画の中の時代の変化に合わせて、登場するモノが変化していくのは観ていておもしろかった。
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