すずき

フィフス・エレメントのすずきのレビュー・感想・評価

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)
2.5
西暦2214年。
宇宙に突如現れた謎の天体。その正体は、すべての生物の死を目論む悪の化身「ミスター・シャドー」だった!
この危機に立ち向かえるのは、襲来を予期していた宇宙人、モンドシャワン人が持つ、力を秘めた4つの石と、その鍵となる5つめの要素(フィフス・エレメント)である女性「リー・ルー」だけ!
だがリー・ルーを乗せた宇宙船は何者かの手によって撃墜されてしまう。
リー・ルーは地球で、軍の管理下のもと蘇生されるが、パニックを起こし脱走する。
そこで出会ったのは元軍人のタクシードライバー、コーベンだった…

フランス人って、日本人に感覚が近いのか、日本の漫画・アニメが人気だそうね。
リュック・ベッソンも、そんなセンスの持ち主なのか、漫画チックな作品が多いイメージ。
そしてこの作品は、そんな彼が10代の思春期に書いた小説が原型となっている。
いうなれば、ベッソン監督の「黒歴史ノート」の映画化!もちろん抉らせまくってます。
日本のアニメ・ゲームだったら、こーゆー「世界を救う鍵となる女の子」と偶然出会うのは、「どこにでもいる少年」だったりするんだけど、そこをブルース・ウィリスを主人公にして、おっさん・ミーツ・ガールにしてしまうのが日本人とのセンスの違いか。
んで、最後は主人公がヒロインに告白して、「オレは君を守る!」とか言って、愛の力で覚醒してラスボス倒す、みたいな締め方だと思うでしょ?その通りだよ!

97年にしては、かなり頑張ってるCG技術で表現された、SF世界観が魅力。
特に前半のニューヨークの街並みは素直にスゴイ。
それから衣装デザイナーは、ジャン=ポール・ゴルチエ。
現在の我々の服装からちょっとズレた、未来の人々の服装は見ていて楽しい。

でも、イマイチ盛り上がらず、ノリきれなかった。
まずストーリーが結構電波wなのは、ご愛嬌としても、話のスケールの割にやってることは小さい、アクションシーンもそう多くない割にどうも迫力がない、勢いが足りない。

何より良くなかったのが、ミラ・ジョヴォヴィッチの格闘シーン。
香港映画に見慣れてしまったからか、殺陣がショボショボで、身体のキレがない!
実は彼女、ハイキックの足が上がらなくって、フェイクの足とカメラワークでごまかしたそーな。
あとザコ敵が着ぐるみ感スゴイのも嘘臭さに拍車をかける!

全体的にはノリきれなかったけれど、序盤のジョヴォヴィッチの、エロエロなファッションに満足出来たからいいか。