だいざる

冬の小鳥のだいざるのレビュー・感想・評価

冬の小鳥(2009年製作の映画)
4.0
大好きなお父さんに“捨てられた”
その現実を受け入れられずにもがき苦しむ9歳の少女ジニ(キム・セロン)。私なんかでは理解出来ないであろう孤独と絶望を彼女はその小さな体で抱えて生きていく。

この作品は監督の実体験を基にして作られています。

新しい服と靴を買ってくれて、好きなケーキも買ってくれて、おめかししてお父さんのお友達に会いに行くのかな?とくらいしか思っていなかった少女が連れて行かれたのは孤児院。
ここに来る時何もお父さんは言ってくれなかった。お別れの言葉もなかった。
だから、すぐ迎えに来てくれるのだろうと思っていた。
しかし待てど暮らせどお父さんは来ない。
もしかしたらお父さんとは二度と会えないのかも。
少女の心に日に日に募るその思いが視聴者の胸にも重くのしかかってくる。

現実を受け入れられず1人殻に閉じこもり、孤児院の中で孤立するジニもやがて心を開いていき、何かと面倒を見てくれるお姉さんのような友人が出来る。
この出会いがまたジニには辛いものになってしまうから、観ていて「勘弁してくれ」と思った。

『アジョシ』『バービー』そして『冬の小鳥』とキム・セロンの出演作品を観るのは3作目ですけど、彼女に幸せな役を与えて欲しいとつくづく思った。
毎回毎回不幸すぎる。
お腹一杯にご飯を食べて、家族や友達とおしゃべりを楽しんで笑ってっていう普通の女の子が当たり前に享受している幸せを映画の中で味わって欲しい。
韓国映画界に身を置く皆様よろしくお願いいたします。

明確には提示されない父親が娘を捨てた理由。
私が想像した理由が正解なら、この父親を許せない。
自分の事しか考えず、新しい生活に邪魔になったから娘を捨てる。親のすることじゃない。人間のすることじゃない。
娘を捨てたような人間がまともな人生歩めると思うなよ。

『バービー』ほどの絶望及び陰鬱さはないですが、観ていて楽しいものではないので鑑賞の際はご注意を。


土曜に友人の引越しの手伝いをして日曜には1日フットサルをしてと、アラサーの体に鞭打って体がズタボロなのに、昨夜から重苦しいキム・セロン出演作品を2作品を立て続けに観て心までもがズタボロに・・。