ゴロフキン

冬の小鳥のゴロフキンのレビュー・感想・評価

冬の小鳥(2009年製作の映画)
3.3
悲しい話なんだけど見終わった後が妙に清々しい。孤児院に預けられた女の子の再生の物語。こんな設定、普通の韓国映画だったら間違いなく力づくで嗚咽させるか逆に胸糞展開で激怒させるかなんだけどこれは監督がフランス人(生まれは韓国だけどね)だからか味付けは割とあっさり。初めはキャストも設定もよく似てる激辛映画『バービー』が脳裏をかすめて嫌な予感全開だったけど、こちら危険度なしです。

キムセロンはこれが映画初出演なんですね、最初がこんな役でしかもハマリ役だったからなのか、この後ずーっと見事なまでに幸薄い役ばっかり。一回くらい引くほど明るい能天気なおちゃらけキャラとかやって安心させて欲しいです。
キムセロンは確かによかったけど、孤児院のほかの子たちの人間模様が深い。特にあの足に障害があるお姉さんはよかったな。挨拶のシーンは自分の置かれた立場や直前の事件とかいろんなことが重なって、悲しいんだけど開き直ってもう笑うしかないよねって感じなのかな。すごく印象的。

後ろ姿や足元だけのショットで不自然なまでに顔を出さないキムセロンのお父さんですがワンシーンだけ2秒くらい顔が映ってました。見てびっくり。貴方でしたか!!画面指差してあわわわわってなっちゃいました。……悪いけど一番アガったのはココでした。
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