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エミリー・ローズのnekosukiのレビュー・感想・評価

エミリー・ローズ(2005年製作の映画)
3.3
一時期、「デクスター」という海外ドラマにハマった。
殺人欲求が強い鑑識官が殺人を正当化する為に犯罪者を殺害する。“ハングマン”のようなストーリー。主人公の“デクスター”の妹を演じた女優を何処かで見たことがあるとずっと思っていた。

考えた末に思い出したのが「エミリー・ローズ」だった。私は非科学的なコトを信じない質で何事も自分の目で確かめないことには疑いを払拭できない。

超常現象の類い、まして悪魔憑き等、胡散臭くてたまらない。なのに、この作品に興味を持ったのは実話がベースになっているからだった。
以前海外のドキュメンタリー番組で実在のエクソシストの資格を持つ神父が登場し、実際の悪魔払いの様子を見せられた。

それを見て、私の信念は少し揺らいだ。
それほどに緊迫感に満ちた映像だった。番組では答えを明確に提示しないまま視聴者に判断を委ねる形で終わった。

映画では、カルトな部分より法廷シーンに重きを置いている。
でも、幻覚に苛まれる“エミリー”の狂気を演じた女優魂には恐れ入った。

日本でも“狐憑き”とか言って、憑き物を追い出すために暴力を奮って死なせてしまう事件が新聞紙面を賑わしたことがあった。
加害者は親であったり、新興宗教の教祖であったり…
たぶん、これは精神疾患(統合失調症)だったのだと思う。

ともあれ、後進国ならいざ知らず先進国のアメリカで悪魔の存在を問う裁判が開かれたことが異例であったことは確かだろう。

世の中には科学で証明できない不思議な現象が存在するのか?
今も定かではない。
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