GreenT

マトリックスのGreenTのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
4.0
この映画を観た時、最初に思ったのが、「私はサイファーと考えが同じだ!」ってことだった。サイファーは肉喰いながら、「これが本物じゃないことは分かっていても、リアルでまずいメシ食ってるよりマシだ」って言うのだが、私もそう思った。勘違いしていて幸せならばいいじゃないか。

それは別に液体の中で培養されていなくたって、この世界に生きていても同じこと。自由だと思っているけど、「自由という幻想」を与えられているだけと知覚することもできる。

しかし、「Wake up」したからなんだと言うのだ?サイファーが言う通り、目覚めた後の生活の方が惨めだし、別に自由でもない。モーフィアスの言うことを聞いて、人類のために戦うだけ。

エージェント・スミスがモーフィアスに説明するシーンがあるじゃない?最初のマトリックスは、人間がみんな幸せになるユートピアだったけど、人間はそれを受け入れなかったって。リアルじゃないから。人間は困難や苦難がない世界をリアルに感じない。完璧な世界は、原始脳がそこから目覚めようとする夢でしかないって。

人間は、苦難を乗り越えた時に幸福を感じるものなのだろうけど、その時感じる幸福感も幻想に過ぎないのかも。だって達成した途端にそれは「普通」になっちゃうから、次々とまた次の苦難に立ち向かっていかなければならない。そういう人生も疲れる。

ネオとトリニティが、捕らわれの身になっているモーフィアスを助けに来る銃撃シーンがすごい話題になったけど、今見ると結構笑える。当時はみんなが「すごい!」って言うからすごいんだろうなって思い込もうとしてたけど、本当は「なんかバカバカしい〜」って思ってた。

そんでまた、キアヌ・リーブスがモッサリした動きだしさ〜。素速く動くとギクシャクしてるし。良くこの人を配役したなあと感心する。このモッサリしたロボットみたいなところが、自分で自分が「できる子」だって気がついていない、という設定に意外にもハマったから良かったようなものの。

トリニティは好き。あの感情を表に出さないところとか。ヘリコプター操縦するシーンの前、後ろ姿が映るんだけど、意外にもケツがでかくてブリブリしているところにめっちゃ親近感を感じた。ヴィクシー・モデルみたいにあんまりスタイル良過ぎるより、全然カッコいい!

ディストピア感とか、アクションの世界観も新しかったからヒットしたし、その後のアクション/SF映画に影響を及ぼしたのも納得行くけど、私は「この世代の人間じゃないなあ〜」ってつくづく思ったわ。なんなの、このダダ下がり感?!