マリリン・マンソンのRock Is Dead最高。
約20年前に高校のクラスメイトから借りて見た記憶がある。当時はまだ映画ファンではなく、映画館に行くのも数年に一度ぐらいだった私。友人から映画を借りるなんて後にも先にもこの時だけだった。
ちなみにVHSだ。というか当時は「ビデオテープ」あるいは単に「ビデオ」と呼んでいた。VHSなんてカッコイイ名称は知るはずもない。テープ以外の映像媒体など想像もできなかった。重ね録りの時代だ。誤って上書き録画しないためにツメを折るんだ。若い人は知るまい。アナログテレビの画素数を知るまい。私も知らない。粗い受像機に粗い映像を映して満足していたのだ。最近はBlu-rayに慣れ、DVD画質ですら不満だというのに。
さて、どういう経緯で借りるに至ったかはすっかり忘れたのだけど、返す時のことはよく憶えている。
その日はちょうど終業式の日で、ただでさえ荷物の多い日に『マトリックス』のVHSを返されたクラスメイトは「なんでよりによって今日なんだよ」と笑っていたっけ。
若い人は知るまい。VHSの厚みを。ケース込みの時の辞書並みの厚みを。Blu-rayケース3枚分の厚みを。それを終業式の日に持ち帰らねばならない面倒を。
そんな思い出補正もあって今でも大好きな映画。
サイバーパンクな世界観。エージェント・スミスのターミネーター的なしつこさ。強く美しいキャリー＝アン・モス。信じ、為せば、成るべくして成る、という強烈なメッセージ。
20年経っても色褪せない面白さ。
今でも特別な映画であることを4DX上映で再確認した。
（ちなみに本作はDVDでもリリースされたが、当時はDVD黎明期でデッキがほとんど普及しておらず、人々は当時発売されたばかりのPlayStation2を買い求め、DVDを鑑賞していたようである。本作はPS2の売り上げに貢献したとか…）
