えむ

ショーシャンクの空にのえむのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.8
ショーシャンクはいつ観ても名作だよねぇ…

って、名作すぎて、やってると確実に観ちゃうもんだから、レビュー書きそびれるよね。なので地上波放映記念で書いとこ。笑

この作品は刑務所内での様子、生活を淡々と見せてくるので、決して派手に盛り上がったり起承転結がハッキリしてるわけでもないけれど、何故かとっても響くし胸を打つ。

アンディは冤罪から始まって、ずっと不条理な目に逢い続けているのにそれでも決して諦めない。

そして、彼が少しずつでも這い出していく、前へ1歩進むきっかけは、彼の知識であり、彼の人生で過去にその手で得てきたもの。


最後罪が晴れることは無かったし、むしろ刑務所の生活の中で生き抜くために悪いこともするようになったけれど、そんなアンディを通して、人生賛歌とでも言えるほどに、人の強さを信じたくなる物語だ。


モーガン・フリーマンのレッドの語りは静かながら雄弁だし、なにより、みんなで屋上で冷えたビールを呑むシーンが本当に大好き。

どんな環境にいても、人と繋がることが出来たなら、命を紡ぎ続けられるのだなと思わされる。


逆に図書館のブルックスじいちゃんみたいに、繋がりを断ち切られてしまった先の末路はとても切なくもあるけれど、それがまた『人は1人では生きられない』ことを教えてくれる。


そして、音楽。
たった1枚のレコード。
それが、心の隙間に染み渡って、万人の心は舞い上がる。


良いことも、悪いこともこの刑務所という箱の中に詰まっているけれど、どこを切っても名シーン。


心は希望。
でも、時に希望は危険なもの。

それでも人は心を失っては生きていけない。

時に闇に飲み込まれそうになっても、ロウソクのような小さな心の灯火は、案外しぶとく消えないものだ。

やはり、希望は良いもの。
多分最高のもの。
良いものは、決して滅びない。


年齢に、性別に関係なく、一生に一度は観て欲しいと思える作品です。
えむ

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