【希望】2022年80本目
もうジャケットが最高じゃぁないですか。
雨に打たれながら、ついに解放された男の背中。背負ってる物が重過ぎるんですよ。
アンディの看守の懐への入り方や、流暢な話し方、そして子犬のような態度を見ると、やけに違和感があって、アンディが奥さん殺しの罪を犯したのか、そうでないのかはハッキリしない。
その計画性と緻密さは普通の人間には成し得ないだろう。
なのだけれど、自由を求めて希望を失わず、様々な圧力や暴行に耐え、ジワタネホで悠々自適に暮らす彼の顔を見ると感動せざるを得ない。
刑務所に入っている者たちは、希望などなく、外に出ても居場所がないと思うのが当然だ。前科者が、残りの人生を社会の視線から逃れて暮らすことはできない。
「希望」というただその一つの単語に、生きる意味を見いだして、信じたからこそアンディは脱獄を成功させた。
終わり方もスッキリとしていて、伏線回収も素晴らしい。