過去の午前十時の映画祭を含めるとスクリーンではかれこれ四度目の鑑賞
全てわかっている
全てわかっているんです
大抵のセリフも
自分のお気に入りなシーンも
時にはゆっくりと、また時にはスピーディーに転がっていく展開も
そしてあの結末も
それなのに涙がこぼれるのは一体なぜなんだろう
自分の身体の反応が自分で理解できないし、コントロールできない
ただただ胸の奥の部分が締めつけられる
心の芯の部分が揺さぶられる
眼に映る全ての情景が脳のファイルに次々と保存され、絶対に消えてしまってはいけないように次々とバックアップが取られていく
その身体の反応が心地よくて全身を預けている自分がいる
観終わってからも
余韻が呆れるくらい尾を引き
未練は情けないほど残る
どの時代でもどの場所でも傑作になる作品
そう断言できるほどの普遍性もこの映画は兼ね備えてる
素晴らしいヒューマン映画だと思う
そう思うけど、この映画をジャンル分けする必要なんてないのかもしれない
ジャンルは「ショーシャンクの空に」
映画界において極めて特別な存在であり、他の追随を許さない位置にいつまでも君臨させ続けておきたい
一番美しい夕焼けと一番美しい海は、奇しくも同じ映画におさめられている