幼い頃に貧しかったスティーブン・キングは、デビューしてわずか数年後"Dollar Babies"というプロジェクトを立ち上げました。
そのプロジェクトは、映画化予定のない自身の小説を、映画業界でキャリアを目指す若者にたった1ドルで売却する活動で、なんと40年以上も続けています。
本作監督のフランク・ダラボンもその一人でした。両親はソビエトに占領されていたハンガリーから政治難民としてフランスへ渡り収容所でフランクを生みました。
映画"ショーシャンクの空に"は刑務所の中で育まれた二人の男の友情を描いた物語です。
一人は大柄で白人、元銀行家のアンディー、もう一人は黒人で赤毛、ケチなチンピラのレッドです。
物語は終始レッドの回想で綴られます。薄暗い独居房のベッドに腰掛け、アンディーとの楽しい思い出や信頼を築いた日々のことを思い出しています。
やがて灯りは消え、空虚を抱えたままレッドは眠ります。
物語の終盤、彼の心境に大きな変化が訪れ、回想から解き放たれて物語は現在へと戻ります。
この物語が素晴らしいのは、レッドの心の移り変わりを丁寧に描いているからです。
未来に向かって歩き出す力と、その先にあるものの美しさに心を打たれると思います。
類稀なる作品"ショーシャンクの空に"は是非オススメです!!