マヒロ

ショーシャンクの空にのマヒロのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.0
【昔観た映画の備忘録】

高校の英語の授業で、やることがなくなった先生が観せてくれた思い出。授業は60分で映画は140分もあるから三回に分けて観たはずで、どんだけやることなかったんだという感じ。

銀行マンの主人公・アンディ(ティム・ロビンス)が、塀の中という閉じられた環境で機知を効かせて上手く過ごしていくのは素直に面白いけど、個人的には脇の話である図書係のお爺さんと、途中で入所してくるロックンロールな若者のエピソードが強く印象に残った。
前者はもう人生の殆どを刑務所で過ごしてきたような人で、外の世界に戻りたいなんてそうそう思っていない。後者は逆に未来をまだ選択し得る若者で、更生しようと前向きに勉強に励み、出所への希望を胸に抱いている。
二人は刑務所の中と外にそれぞれ居場所を見出していて、周りの都合で正反対の場所に関わってしまったが故に悲劇が襲いかかる羽目になるわけで、その諸行無常感がなんともやるせない。アンディほどしたたかで賢かったらまた結果も変わってきたんだろうが。

みんなで屋上でビールを飲む場面に、普通刑務所では聴けないような美しい音楽を聴いて茫然と立ち止まる囚人たちなど、辛い刑務所生活に生きがいを与えるようなシーンがまた良くて、ど定番ながらやっぱり良作だと思う。
マヒロ

マヒロ