ぴろ

ショーシャンクの空にのぴろのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.7
無実の罪で刑務所へ入れられた主人公アンディの、他の囚人達との交流や、希望を捨てず強かに生きていく生き様を描く珠玉のヒューマンドラマ。

「人間の心は石で出来てるわけじゃない 心の中には何かある 誰にも奪えないあるものが 君の心の中にも ……希望だよ」

アンディは希望の大切さを説く。
しかし、どんなに辛くても希望を持ちづけるべきだ、なんて言うことを言っているのではない、と思う。

例えば

不安の多いときや、疲れて眠れないとき、虚無感を感じて何のやる気も起きないとき、
友達から来た何気ないLINEとか、子供の笑い声、ご近所の夕飯やお風呂の匂いなど、そんな何気ない人間の営みの気配に安心できる、ということがある。
それが希望なのかもしれない。

希望とは、その人の気の持ちようによって、その人自身の力で得られるものではない。
希望とは、与え、与えられるもの。

この映画のように劇的でなくとも、
知らず知らずのうちに、人と人とがささやかな希望を与え合う、そんな営みがこの世界を支えている、と思う。
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