無実の罪で刑務所へ入れられた主人公アンディの、他の囚人達との交流や、希望を捨てず強かに生きていく生き様を描く珠玉のヒューマンドラマ。
「人間の心は石で出来てるわけじゃない 心の中には何かある 誰にも奪えないあるものが 君の心の中にも ……希望だよ」
アンディは希望の大切さを説く。
しかし、どんなに辛くても希望を持ちづけるべきだ、なんて言うことを言っているのではない、と思う。
例えば
不安の多いときや、疲れて眠れないとき、虚無感を感じて何のやる気も起きないとき、
友達から来た何気ないLINEとか、子供の笑い声、ご近所の夕飯やお風呂の匂いなど、そんな何気ない人間の営みの気配に安心できる、ということがある。
それが希望なのかもしれない。
希望とは、その人の気の持ちようによって、その人自身の力で得られるものではない。
希望とは、与え、与えられるもの。
この映画のように劇的でなくとも、
知らず知らずのうちに、人と人とがささやかな希望を与え合う、そんな営みがこの世界を支えている、と思う。