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ショーシャンクの空にのsumiccoのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.2
中3男子、小6男子との
『夏休み名作マラソン』第3作目。


「ショーシャンクって
 タイトルがカッコいいけど
 飛行機?武器?」

「刑務所の名前だよ。
 もし大人相手に街頭インタビューして
 あなたのベスト映画 Top 5は?って訊いたら
 半分の人がランクインさせてそうな映画」

↑こんな雑な説明のみでスタート(笑)


久しぶりに観ましたが
この映画の良さ、変わったなあって。
あ、映画自体は変わってないので
変わったのはあたしですね。

若い頃に観たときは
刑務所での出来事がすべて地獄に見えて
アンディは耐えて耐えて、ひたすら耐えて…
という悲劇の印象があったんですけど。

もしあのまま
投獄されることなく過ぎていたら
アンディの人生は全然マシだったはず、って
今は思えないんですよねえ。

すっごく辛かったと思う。
刑務所の外でなら感じずに済んだ、
地獄のような屈辱や絶望もあったと思う。
けれど
その泥の中でこそ
日常生活では簡単に埋もれてしまうような
ほんのわずかな光や喜びがフルに感じられて、
それを自信や、信頼や、充実感や、友情に
結びつけることができたんじゃないかと。

あたしは
いわゆるシャバ(笑)で
40年近く過ごすことができて、
ありがたいと思うし、大切にしたいです。
でも
"必死に生きる" のなんたるかを知りもせず、
アンディ、辛かったね、
あなたはかわいそうだね、と
そんな風にはもう思えなくなったみたいです。


悲劇だから、ではなく
あっぱれだから。

初めて観たあの日よりも
ずっしりと響く映画になっていました。


中3も小6も143分、
まったく飽きずに鑑賞達成。
ブルックスのくだり、
小6が無言で手を繋いできたので
PG12 の理由がちゃんとあるんだな、と。

「おもしろかった!
 でも、仮釈放が認定される基準だけは
 まったくわからなかった」 by 中3。

なるほど…(笑)

いつか
誰かを信頼するかしないか
見極めんとするときがきたら、
あ…、ってなにかを掴むんでしょうかね?
ふふ。
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