ギズモX

007/消されたライセンスのギズモXのレビュー・感想・評価

007/消されたライセンス(1989年製作の映画)
4.6
ティモシーダルトン主演の80年代007作品。
冷戦最後の007で、僕が四番目に好きな007。

南米国家を支配する麻薬王に友人達を再起不能にされた007が報復に走るダークで硬派な物語。
サメに人を喰わせたり、頭を爆発させたり、ライターで人を火だるまにしたりと、所々で血生臭い残酷表現が炸裂する。

ボンドが殺しのライセンスを捨ててまで相手を追い詰めていく復讐劇なのでいつもの007作品とは一味も二味も違っており、怒りをあらわにして相手組織に潜入し、華麗にランボーしていく007のその姿は、ジェームズボンドの隠れた内面が鮮明に描かれている。
それに合わせて演出は堅実なものだが、飛行機の宙吊りや猛スピードで走るタンクローリーの下に潜り込むなど、当時としてはかなり体を張ってる過酷なスタントアクションが繰り広げられていく。

他のキャラクター達も個性的で80年代らしい。
『スカーフェイス』な麻薬王。
アクティブ行動派なボンドガール。
麻薬捜査官の連れとして登場する忍者。
いつもなら裏方に回るQも現場で大活躍。
特に印象に残るのが007の友人として登場するCIAのフェリックス。
性格や言動が80年代の刑事ドラマにいそうな正にデカヒーローな奴で、サメに喰われる直前での
「地獄で待ってるぜ!!」
のセリフは素晴らしいの一言。
死ぬならこんなセリフを吐いて死にたい。

【理由を教えようか?】
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